【エンジニア39年目】ソフトとハード全部含めて提案していきたい 榊部長インタビュー

【エンジニア39年目】 ソフトとハード全部含めて提案していきたい 榊浩彰部長
この人にインタビューしました

榊 浩彰(さかき ひろあき)さん

株式会社プロアシスト ソリューション事業本部
2024年度
システム開発3部部長
システム開発2部部長(兼務)

2025年度からはシステム開発2部部長

プロアシストで一二を争う長身。

私たちがインタビューしました

小西麻子(こにし あさこ)

株式会社プロアシスト
ソリューション事業本部 システム開発4部1課

榊さんと一緒にお仕事することはありませんでしたが、穏やかなお人柄などお話はシス4部長経由でよく聞いています(笑)

大西ふたば(おおにし ふたば)

株式会社プロアシスト
クラウド事業部

入社してまだ1年で知らないことばかりなので、純粋にインタビューのお話を聞いて勉強させていただいております!なので、読者のみなさまと一緒にプロアシストでの仕事について知っていけたらうれしいです。

目次

お仕事について聞かせてください

エンジニア何年目ですか?

エンジニアって言うと何年目だろうなあ。1986年に会社に入ってからだから38?40年近くになるかな。でも、途中から管理職やってるからね。そう思えば前の会社からだから20年以上は管理職やってるから。

バリバリのエンジニアでやってたのは20年くらいかなあ。

今もエンジニアに近いことはやってるんだけど、仕様をまとめるとか、お客さんと話するとかはやってるけど、作っちゃないからねえ。

小西

管理職になると作る時間ってないですもんね。

ないね。家ではM5Stackでソフト作ったりしてたんだけど、自分ではできないということがわかってしまって。ショックをうけたんだけど(笑)

小西

うちもこういったM5StackとかMicro:bitとかを子どもにやらせてみたんですけど、思いもよらないものをつくってきたりして、面白いです。

そういうなにか作ろうという発想がないもんね。これをやろうって何かを見ながら作ろうとしたんだけど、ダメで。ChatGPTで「こういうのしたいのどうしたらいい?プログラム教えて」って聞いて出てきたのをぱっと貼り付けたら動いて、自分が2週間3週間休みの日に考えて動かん動かんってやってたのが15分くらいで動くようになって。それはショックでした(笑)

ChatGPTすごいなあって思いました。

僕の場合はChatGPTに書いてもらったのは50〜100行くらいかなあ。自分の環境とか変えんとあかんところはあるけど、そこだけ変えたら一発で動いたもんね。プログラマーとしてはダメだなあと実感しました。

システム開発2部とシステム開発3部の得意なことについて教えてください

課によってやってることがそれぞれ違うからねえ。2部3部でくくられると難しいんだけど、システム開発2部1課ではタブレット系とかPCソフトやったりしてて、システム開発2部2課でいうと、ハードをやってたりソフトをやってたりとか。

システム開発3部1課だと、調光卓の開発がもう少しで終了するけど、マイコンのコンパイラとか。
システム開発3部2課はエミュレーター関係やってて、組み込み系をやってます。

何かと手広くはやってるんだけど、要は2部と3部まとまれば大抵システムをポロッと作れちゃうかなあっていう感じ。タブレットにしろ、PCにしろ、そこからマイコンとかエッジとかに命令を送って、そっちからデータを返してとか。ハードも作れちゃうよとか。

だから、お客さんがなんかしたいとかいうときはPoCや試作みたいなのは2部3部でできちゃうんで、そこは面白いかなあと思うね。

小西

なんでもできる感じですか?

何でもできるわけでもはないけど(笑)

でも、システム考えるときにみんながよってたかって考えれば案が出てくるかなあ。いろんな知見を持ってる人がいるから。

自分が知ってる範疇でこんなのやるなら、どえらい大変なことやらんとできへんよなあとかって思ってると、別の人がこれこうすればできるんじゃないかなあとかって教えてくれて。そんなの簡単にできるんだって気づきがあったり。

あと、プログラム作ってる人とかだったらwi-fiでデータ飛ばすのにモジュール叩いてやって、なんかドライバー層作るの大変だけどーって思ってたら、ドライバーはどっかから引っ張ってくればいけるよとか、みんな解決策をもってきてくれるからね。自分は頭固くても、周りに頭が柔らかい人いっぱいいるんだよね。

そういう案は色々出してくれて。そういうところはチームで考えるんだけど、開発自体はそんなに大きいのがないと、ある程度まとまった人とかになっちゃうんだけど。だから3-2とかだとほとんど一人仕事のソフト開発になっちゃうんだよね。1ヶ月くらいでなんとかしてくださいとか。個人個人でやる感じかなあ。

システム開発4部みたいにチームで仕事するみたいな大きなものはあまりないので。一人でがんばれば一ヶ月ちょっとで終わるよねみたいな仕事はやっぱりチームにはできないよね。ちっちゃいのが多いのでメインの開発は一人で担当して、勉強のために若手をつける。チームというよりかは勉強をさせるために誰かをつける感じ。

システム開発2部2課なんかではハードとソフトをやってる人間が一緒になってお客様のところの試作ができないかとかやってるので、そういうのチームと言えなくもないかなと思うけど、やってることは全然別だからね。
ハードとソフト、どっちかがどっちかを補えるというわけではないので。この二人で考えてこうすればできるかなという方向性はでてくるけれども。 ハードやってる人がいなくなって、ソフトやってる人がじゃあ代わりにっていうのはできないので。

小西

2部と3部って年齢層高めですよね

そうそう。若い人が入ってきたとはいえ。
2部と3部なんかは50歳以上がほとんどだから(笑)。お年寄りグループです。

小西

技術伝承をしていかないといけないよねという話を何年か前からよく聞くんですけど。

やっぱり、頭が一つどころかもっと出てる人ばかりだから、そういう人についてなんとかというのはしんどいですよね。ソフトを作ってる部分は横に若手をつければ、ここをやらせてとかっていうので育てていこうとはしてるんだけど。あとから誰かをつけてやらすので、一緒にやらせてくださいよって伝えててもこっちが出遅れちゃったりすると、もうできちゃいましたって出てきたりするんですよね。できたの見ながら勉強してとかってなっちゃう。

やっぱり、こう抜きんでた人につけるのはある程度いってる人じゃないとしんどいように感じられるよね。年齢が上の方のおじさんたちは鍛え上げられた人たちなので、教えるのにここまで用意せなあかん?とか、それぐらいなんかこうやってやらせれば?とかっていうような考えも出てくるし。

開発するシステムが大きくなって全体が見えなくなってきている

近頃はシステムが大きくなってきてるから、開発の一部分だけ担当するとかになってくると、全体が見えないじゃないですか。今は開発が同じ量でも今のここの一部とかが私らのときの全体だったから。全体の中のちょっとしか担当しないようになっちゃうと、全体が見えなくて。これを作る時には全体としてこうすればいいよとかってわかるようになるものだけど、おんなじ量作っても、これはどういうことなんだろうとかってわからないから、余計に難しいのかなと思うね。

私なんかは一番初めに作ったのは扇風機のプログラムで、4bitマイコンで。512バイト。

今だったら、ちょっと大きなマイコンだったら、2MBとか積んでるんだけど、もう桁が2つくらい小さいやつ。そんなのでやると、全部何がどう動いているから、扇風機でこういう風にして動くんだよってわかるし。あと、ハードも全部一緒に勉強して、これをこう叩いてこういう風に動くというのがわかりやすいですね。扇風機を作るって言ったら、イメージもあるし。

やっぱりシステム全部がどうなっているかがとっつきやすくて、作るためには何が必要で、こういう風になっていかないといけないというのがちっちゃいからわかりやすかったんですけどね。今はそのシステムのごく一部とかって言われると、わからんですよね、確かに。

自分が作ったシステムがどう動いてるのかがわからないというのがあって。

昔は家電製品をずっと作ってたんですよ。電子レンジもいろんなメーカーのを作って。電気屋さんに自分が作ったやつがあって。結婚しても嫁さんにこれ俺が作ったとか言ったりして。

そういう面でいうと、僕らはいい時代ですよね。
今では、テレビ全体はわかっても、自分がその中の一部分の何を作ってるのかわからないとかになってきたり。
まだそれは売ってるからわかりやすいけど、産業用の機器とか工場に入ってる仕組みとかね。結局最後どう動いてるかわからないと、何を作ってるかわからないし。
何かやったはいいが、自分は何をしたんだろうというのがね。そういう意味では、何か目に見えて物があると、わかりやすいですね。炊飯器とか、電子レンジとかね。

2部と3部の部長兼任で大変なことがあれば教えてください

何が大変って、同じことを2つせんとあかんことだね。部が1つで課や4つだったらまだいいんだけど、部が2つあって、それぞれ課が2つあるから4つ課があって、もうとても面倒くさい。

提出するものはすべて2つ作らんといかんし。月報にしかり、予実の資料しかり、なんとかにしかりとか、必ず2つやらんといかんので。もう面倒くさくて、おえらいさんになんかもう2部と3部一緒に作っていいですかと言ったら、ダメとか言われちゃって、ダメなんだ…と思ったりして。

前は2部の部長と2部2課の課長も兼務してて、それはそれで課長の仕事が多かったのかな。

PMが多かったんで、それはそれで大変だったんだけど。それでも別の仕事やってる感じ。

部長やってて大変かって言われると、課長さんが皆さん優秀だから大丈夫です。課長さんたちがしっかりしてるからね。

私が課長兼務やってた時は年間PMの件数が40~50件くらいやってたのかな。だからもう大変でしたよ。開発っていっても、1か月とかの短いものとか、外に出てる人が担当しているプロジェクトとか、そういう手間のかからないものもあるけど、結局最後は締めるのはやらんといかんもんね。

でも、納品日入れて、タスクを全部100%にして全部終わらせたつもりが「完了」ボタン押し忘れて、納品日過ぎてますが完了されてませんって連絡が来たりしてね。納品日入れたらそのまま完了にしてくれればいいのに。

あと、同じような案件で数があるから、どれを終わらせてどれを終わらせてないのかとか、お客さんに何を送ったかがわかんなくなって。

それを思えばまた身体的には部長と課長兼務より部長を2つ兼務の方が楽。

これからの2部と3部の構想はありますか?

仕事的な部分でいうと、もうちょっと連携を密にとって、お客さんの仕事をまとめて、様々な分野をうちでならこれだけできますよっていうのをもっとアピールする術をもっと考えたいなあとかって思ってて。前まではクラウドにデータをあげて、なんか処理しましょうとかっていうのが流行った時期があったけど、結局お客さんが断念することがあって。

なんかそういうのをまとめてこうやったらできますよっていうようなことを提案できたらなあ。

エッジからデータをとって、簡単なシステムは作れるんだけど、それをお客さんの要望にどういう風にあってるのかを見せるのが難しい。うちはそれじゃないからっていうお客さんを思うと、中身的にやってることは同じなんだけど、見えてるところが違うと、違うと判断することがあるので、なんかうまいこと見せる方法がないかなあ。そうすると、たぶん今やってるところ全部含めてシステムとして提案できるんじゃないかとか思ってて。誤解を恐れずに言えば、お客さんもだんだんシステムのことをわかっていない人が増えてきた感じがします。

昔は自分のところでガチガチに考えてプログラムを作ってくれる人っていて、今で言う外にあるSIerとかプログラム作る人ね。もう仕様が完全に決まってるので、そういう人らは重宝されてたんだけど、今はだんだんこう言ってくる人もこれがやりたいんだけど、これをするためには何が必要とかっていうのが分からない人が多いよね。

そうすると、限られたマイコンの組み込みのところだけとか、タブレットのここだけとか仕事が出てくるんだけど、その先にも何かあるよねとか、マイコンやエッジやっててその上に何かあるよねとか、それを全部まとめてお客さんから受注するとより密にできるよね。そうすると、今までここしかやってなかったから、見えてなかったところも見えてきたり、膨らませやすくなったりするよね。そういうのを広くやってると、新しい人が入ってきてか、ちょっと勉強して、全体こんなんだんだんそのうちのここなんだっていうのが理解してもらいやすいかな。全体がわからなくてここだけ作ってるよりかは、全体がわかっててここを作ってるというほうが育てやすいところもあるのかな。そういう面でいうと、そういうことができれば嬉しいかなと思ってて。

機能的に社内のいろんなところにお世話になってて、システム開発1部にWindowsアプリを作ってもらったり、システム開発4部にデータをアップして受ける側のプログラムやアップしたデータが見れるようにしてもらったり、そういう風にどんどん広めていけるといいかなと思うんだけど。どうしても今お客さんが見えてるとこは見えるけど、お客さんが見えてないところはうちも見えないので、そこが見えるようになっていけばいいですね。それこうするんだったら、こうした方がいいですよ、とか提案できると、やっぱりアピールになるし。 やっぱそこまで行ってくれるところは少ないだろうから、 多少高くても 発注してくれるかなとかって思うよね。

何かお客さんができなくて困ってるところはお金になるかなとか。

で、そういうことやってるとその次もお客さんできないし、次も頼まないと仕方ないかなあとかなっていったらいいね。気をつけないといけないのが便利屋さんみたいになって、あの言われたから、対応しますって言った時に サービスじゃないんだからとかっていうのは何か考えておかないといけないなと思ってて。

どっかでこう線を引くようにしていかないと、お客様喜んでくれて次ももらえるからちょっとここは頑張っとこうとかっていうところでも、やっぱりもらえるものはもらわないと。技術者みんな優しいから頑張っちゃうんですよね。これちょっと頑張ればできるやんとか、この時間でできるからやっときますとかってね。それはそれでいいことではあるんだけれど、やっぱりね、自分とこのこと考えたらご飯食べるためにはちょっとお金もらわないとね。

だからそういうサービスするときは次の開発の時に上乗せしますよとかって何社かにずっと言ってるからね。提案するときに調べたのも、これだけ時間かけてこれだけしてるんでその費用も乗せますとかってね。提案を作ってるのもただじゃないので。見積もみんなそこから開発する分だけだけど、提案した部分は?とかって。お客さんが今までそこは考えて、開発の部分だけって言われてたところを自分とこで考えて提案してる分もお金もらわないと。

まあ、でも提案の出し方も考えないとね。提案もらって他に出しちゃうお客さんもいますからね。

そこを考えたのに、あれうち何もなしとかっていうのがあるからね。

ある程度こうちゃんと信頼関係ができてるお客さんじゃないとね。逆に、そこまで考えてやってて、お客さんの方で企画がなくなっちゃったってとき、そこまでの金額はちょっと払いますよって言ってくれる優しいお客様も稀にいるんですよね。

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この記事を書いた人

小西麻子のアバター 小西麻子 ソリューション事業本部 システム開発4部1課

株式会社プロアシスト ソリューション事業本部 システム開発4部1課
We部編集チーム
Webサイトを作る人。
3人娘の母で、ビジネスケアラー、そしてがんサバイバー。

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